2011-01-01から1年間の記事一覧

NPOライフリンク「『ライフスキル(生きる技術)勉強会』〜閉塞社会を生き抜くために〜」の個人的な総括

12月17日(土)に、中大駿河台記念館にてNPO法人ライフリンクが主催する勉強会「『ライフスキル(生きる技術)勉強会』〜閉塞社会を生き抜くために〜」が行われました。 http://www.lifelink.or.jp/hp/ust.html 内容は、SOCについてのもので、山崎先生が講師…

思春期のストレス対処力SOC -親子・追跡調査と提言

思春期のストレス対処力SOC―親子・追跡調査と提言作者: 山崎喜比古,戸ヶ里泰典出版社/メーカー: 有信堂高文社発売日: 2011/11メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 61回この商品を含むブログ (3件) を見る 先月から紹介している「思春期のストレス対処力SOC …

11月の第76回民衛学会を終えて

いろいろバタバタしている間に、11月が終わろうとしており、このブログもまったくもって更新ができていない状況になってしまっています。本来なら、もっと最近のSOCに関する研究論文などをモニタリングしながら紹介しなければいけないのですが。。。。 11月…

10月のSOC研究会を終えて

先日29日にSOC研究会がありました。大きく2つ報告があり、ひとつは大宮朋子さんから「HIV感染者の就労を中心とする病ある人生における困難ならびにsense of coherenceの高い人たちに見られた遭遇環境と対処」、および、横山由香里さんから「被災地でのSOC調…

公衆衛生学会の自由集会「健康生成論とストレス対処力概念SOCの学習・交流会」を終えて

10月19日に公衆衛生学会の自由集会が行われました。話題提供は山崎先生のSOCの具象化研究に関するもの、久地井さんより、市民調査におけるSOCとSRHとの関係に関するもの、私から、職場環境とSOCに関するものの3つが行われ、その後自由討論になりました…

SOCの形成と強化と発達と成熟と向上の整理

最近完全にごっちゃになっているのが、上記の概念です。SOCの発達は30歳では止まらず生涯続くようです。 発達というのはSOCがより強くなる、確信が強くなる、スコアが上がるということです。以前までは30歳で発達は停止しそこからは動かないといわれていまし…

第70回公衆衛生学会自由集会(秋田)「健康生成論とストレス対処能力概念SOCの学習交流会」のお知らせ

先日書きかけになってしまった、今年の公衆衛生学会自由集会は下記のようになります。 どなたでも参加できますので、ぜひご来場ください。 今年ではや5回になる自由集会です。公衆衛生学の領域が国内国外ともにSOCの研究者が多いと思われます。しかし、発起…

思春期のストレス対処力SOCと第70回公衆衛生学会自由集会(秋田)

先月は1回しか更新できないありさまでした。 今月もどうなるのか心配ですが、少しずつできるところから、しかしまめにつけていくのが日記であろうかとおもいますので、宣伝も兼ねてつけたいと思います。 ひとつは、10月末か11月上旬に有信堂高文社より「思春…

レジリアンスとSOC

9月はあっという間で、更新もままならないまま1か月が過ぎてしましました。 じっくりとSOC概念について考える暇もなく、しかし、何も書かないのはよくないと思い無理に更新に踏み切っています。精神医学系や看護系で、特に小児系の研究で良く出てくるのがレ…

Sense of coherence (首尾一貫感覚)とは

SOCの定義は、Antonovsky(1987)の中で、以下のようにいわれています。 「その人に浸みわたった、ダ イナミックではあるが持続する確信の感覚によって 表現される世界(生活世界)規模の志向性のことである。それは、第一に、自分の内外で生じる環境刺激は、…

8月のSOC研究会

SOC研究会が8月6日に行われました。 内容は、文献紹介「Modin B, Ostberg V, Toivanen S, Sundell K. Psychosocial working conditions, school sense of coherence and subjective health complaints. A multilevel analysis of ninth grade pupils in th…

質的研究と量的研究

様々な質的研究方法論についてまとめてくれていた 昨日8月7日と本日8日と横浜で第37回看護研究学会がありました。昨年はSOCに関する自由集会があって参加しましたが、今年はなかったようです。ただ、テーマが方法論に特化されていて、教育講演やシンポ…

思春期学と数理社会学

先日、高校生におけるSOCスケールの適用可能性について言及しました。http://d.hatena.ne.jp/ttogari-tky/20110726今度の思春期のSOCの本には間に合わないのですが、筑波大の先生方から山崎先生と共著で雑誌思春期学での特集の原稿を頼まれました。S…

研究成果の社会への還元

現在「高校生のストレス対処力SOC」という本を書いています。実質的には脱稿し、現在版組が行われています。3年間の追跡を行った調査結果を用いての検討でしたが、出版社の有信堂高文社からの要望で学術的というよりも、養護教諭や一般の学校教諭向けの実践…

SOCスケールの高校生、大学生への適用について

SOCスケールの信頼性と妥当性 これについては、これまで私は高校生、大学生を相手にして、さんざんSOCの検討を行って来ていますが、ある意味適用できることを前提として研究をして来ました。 すくなくとも、海外では、中学生から13項目版のSOCスケールを使用…

健康教育学会でのグループワーク

すでに1ヶ月も前になってしまいましたが、今年の健康教育学会の内容の感想です。この間本当に忙しくて、めまぐるしい日々でした。順天堂大学院の授業の準備と高校生のSOCの本の原稿の準備,編集作業、あとは、看護情報学のテキストの修正稿の作成などでめま…

インドの津波の研究

先日のpositive psychology 勉強会のもう一つの研究紹介はインドでの津波被害者の個人および集団のレジリアンスに関する研究でした。これは質的研究で、しかも、flamework approachという方法で、既にインタビューガイドが定まっていて、そこにそってインタ…

sense of coherence と 感謝、positive reframing

先日聖路加でpositive psychology勉強会があり、発表をして来ました。 Lambert NM, et al. A changed perspective: How gratitude can affect sense of coherence through positive reframing, The Journal of Positive Psychology, Vol. 4, No. 6, November…

健康社会学のゆくえ

7月16日に山崎喜比古先生の東大退任記念会(3月19日の延期)があって、参加してきました。私は教室出身ということもあって主催者側にいて、写真係で、ひたすら写真を撮っていました。本当はスピーチの予定がありましたが、時間が押して中止に、花束贈呈役に…

SOCスケールについて(SOCスケール13項目版)

sense of coherence (SOC) スケール13項目版について問い合わせがよくあります。 昨年から書き続けていますが、医学書院の「看護研究」誌に乗せたスケール内容に誤植があって、一部の方の中で混乱が生じている状況が続いているようです。 http://d.hatena.ne…

思春期(学童期)向けSOCスケールについて

思春期用SOCスケールについての質問が健康教育学会で出ていました。SOCスケールは思春期、特に小学生の段階で十分に測定ができる者なのかということです。その時の論点は、そもそもSOCスケール自体、小学生に適用することが難しく、本当に測定できているのか…

SOCスケール得点の意味について

看護の院生への統計の授業も佳境に入って来ました。2変量間の検定についてなかなか理解していただけなかった学生さん方が、多変量解析の話には大変に食いついて来ていて、不思議です。やはり看護系の方々は人間を様々な側面から理解し関わっていくことに元々…

検定についてわかってほしい

健康教育学会関係の記事を書きたいところ、明日の授業の準備と、書籍の準備とに追われています。 なかなか統計学的検定について理解がしてもらえず、四苦八苦しています。 看護系の方たちを対象としている授業なので下手に日本語でわかりやすく説明しようと…

健康教育学会

昨日、今日と福岡で健康教育学会が行われていました。 ウェルビーイングにかんするテーマでグループワークを基調公演の代わりに行ったりラウンドテーブルディスカッションが多くあったり福岡大学の守山先生が大会長をされた5、6年前からずいぶん独特の雰囲…

SOCの重要性

6月になってからと言うもの、忙しさにかまけて更新が遅れておりました。修士の院生を受け持っている関係でそのゼミがあったり、他大学の大学院の授業を受け持っていたりで、準備をしていたり、あとは、放送大学の教材作成の会議があったり、他にもいくつか仕…

レジリアンス(resilience)とsense of coherence

3月に引っ越しをして以降、ちょうど引っ越しが震災と重なったこともあり、また、新しい職場に着任して以降も落ち着かなくて思うように自分の研究に集中できず、それに平行してsense of coherenceについて考えたり調べたりする意欲が全く湧かず、このブログ…

SOCが持つストレス対処機能

SOCが持っているストレス対処能力について、元々この概念自体はアントノフスキーが強制収容所体験の人たちをヒントに考えた概念であるので、こうした過酷な経験をした場合に意味を持つのであって、普段の生活の中でどこまで意味があるのか分からないというよ…

保健医療社会学会

先日日本保健医療社会学会に参加してきました。保健医療社会学会はかつては旧健康社会学教室、さらにさかのぼって旧保健社会学教室が中心となって運営されていたこともあり、研究室の先輩や後輩も多く参加しており私も院生の頃から何度も発表をしている学会…

難しいことはやさしく

現在、今夏から秋にかけて刊行する予定の高校生のSOCに関する本の執筆を行なっています。これは、私が博士課程2年から3年生のときに計画したある高校の全生徒と保護者を対象として3年間追跡するという縦断調査データの報告という位置づけで、山崎先生に背中…

SOC研究会のスタート

あっという間に時間が過ぎ、もはや4月も終わりに近づく勢いで驚いています。。今月はほとんど更新することができませんでした。 23日にSOC研究会がありました。山崎先生は元気そうに参加されていました。 前に東大でやっていた時とメンバーはほとんど変わら…