2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

第21回IUHPEでの健康生成論やsense of coherenceの取り上げ方について(最後)

最後に、今後の課題について考えたことを示していきます。 第1には、SOCの形成やSOCへの介入に関する研究・検討の蓄積の必要性です。これはSOC自体をプライマリアウトカムとして捉え、どのようにSOCが向上する形で介入を行えばよいのかに関する取組みで、れ…

第21回IUHPEでの健康生成論やsense of coherenceの取り上げ方について(その5)

以降は、今回の会議で感じた私の個人的な感想を述べたいと思います。 今回第21回の会議における健康生成論とSOCの位置づけを考えると大きく2点が考えられました。第1に健康生成論やSOCに関する研究の潜在化です。つまり、これまでは、その学問的立ち位置…

第21回IUHPEでの健康生成論やsense of coherenceの取り上げ方について(その4)

8月26日午後の、組織の健康開発のための能力形成に関するシンポジウムでは、Bauer氏により仕事の要求(Job demands)と資源(Job resources)のモデルの解析結果の報告があり、要求量と資源量の「比」、およびWork related sense of coherence (Work-SOC)の…

第21回IUHPEでの健康生成論やsense of coherenceの取り上げ方について(その3)

(昨日の続き)オーストリアのPelikan氏は、WHOのヨーロッパ支局が出しているという、「ヨーロッパ地域の非感染性疾患(NCD:脳卒中や癌、心疾患、糖尿病、高血圧症など、生活習慣病を含む細菌感染によらない疾患の総称)対策のアクションプラン」における、…

第21回IUHPEでの健康生成論やsense of coherenceの取り上げ方について(その2)

前回第20回世界会議では、Bengt Lindström氏らにより、会期中連日午前午後にわたりシンポジウムやワークショップやパラレルセッションが行われており、会議全体が「健康生成論」一色という状況でした。しかし今回では健康生成論関連の報告は8月26日の一日に…

第21回IUHPEでの健康生成論やsense of coherenceの取り上げ方について(その1)

昨年8月にInternational Union for Health Promotion and Educationという国際組織の3年に1度の学術集会がありました。この学術集会は、3年前にこのブログでも取り上げた会で、ヘルスプロモーションの基礎として健康生成論とSOCが大々的に取り上げられてい…