SOCの形成と強化と発達と成熟と向上の整理

 最近完全にごっちゃになっているのが、上記の概念です。SOCの発達は30歳では止まらず生涯続くようです。
 発達というのはSOCがより強くなる、確信が強くなる、スコアが上がるということです。以前までは30歳で発達は停止しそこからは動かないといわれていましたが、様々な研究者によってそうではないということが言われています。
 SOCの形成というのは全くない状態から形作られることを言います。世の中に対する見方考え方であるSOCは生まれてすぐからあるわけではなく、周りの大人たちとの付き合いによって形作られます。乳幼児期、思春期、成人前期と経てようやく形になります。しかし、たとえば思春期の段階でもある程度形になったSOCがその少年少女の中にはあるわけです。ただ、それが様々な出来事によってすぐに壊れたり逆に良いことがあると取り戻したり変化が激しい状況になります。そうした変動を経てようやく形になるのが30歳ごろになります。
 30歳を過ぎると安定して、すぐに壊れたり作られたりということはなくなります。ただし、人生を歩んでいく中で徐々にSOCは強いものになっていきます。社会に出て様々なストレスに直面し、それを乗り越えるという経験を繰り返し経ることでSOCは強化されていきます。長期的なスパンでSOCの強化を図る介入も考えられます。様々な経験を経てSOCは向上していきます。向上という表現は単純ですが、「成熟」していくと言い換えてもよいようです。一般に年をとるごとにSOCは成熟していきます。
 これが先日山崎先生から聞いたこれらの用語の整理です。