第21回IUHPEでの健康生成論やsense of coherenceの取り上げ方について(その1)

 昨年8月にInternational Union for Health Promotion and Educationという国際組織の3年に1度の学術集会がありました。この学術集会は、3年前にこのブログでも取り上げた会で、ヘルスプロモーションの基礎として健康生成論とSOCが大々的に取り上げられている学会です。先日日本健康教育学会誌に学会の報告を寄稿しました。(日健教誌22巻1号)ここでは、もう少し詳細の部分も含めて報告をしていきたいと思います。

 タイ・パタヤで開催された第21回IUHPE世界会議は、パタヤ市街の喧噪からほど離れたRoyal Cliff Resortエリアにあるパタヤ展示・会議ホールで2013年8月25日〜29日にかけて開催されました。健康生成論(salutogenesis)とsense of coherence(SOC)に関する話題は、前回第20回の会議で連日のように、IUHPEsalutogenesis working group のLindstrom氏らによる報告やシンポジウム、ワークショップなどが開催され、本会議における一つの主たるトピックの一つになったように見えました。
 そこで、今回の第21回IUHPEヘルスプロモーション世界会議において、健康生成論およびSOCに関連するとみられた各報告について順次整理していきたいと思います。
 まず、会議全体における報告の位置づけの特徴、次に、関連するシンポジウムおよびSub-Plenaryセッションとその概要、そして一般演題の状況、最後にそれ以外にみられる報告の概要と特徴、のそれぞれについて整理してみます。
最後にこれらの整理に基づいて、今後のあり方について考察をしていきたいとおもいます。