今後の研究展望その2(備忘録)

先ほど山崎先生と話していて、今後の研究展望にSOCスケールの件をあげるのを忘れていたことを思い出しました。その備忘録です。
SOCスケールの臨床応用に近いものではありますが、スケールの標準化、スクリーニングやアセスメントツールとしての応用化です。実際に健診で使用したいというところが増えているとのこと。しかしスケールはあくまでも分布しかわからず、何点以上でどうとか、何点以下だとどう、といった臨床的な判断ツールとしては耐えることができないものになっています。あくまでも学術研究目的で使用するものとして止まっています。
ところが、このスケールを用いたい、という人は、一つの評価指標として使いたいわけで、低い人には何らかの手助けをしていかねばならないというような気持ちでいることだと思います。SOC向上に関する介入方法はまだまだ十分な蓄積があるわけではないのですが、少しずつどうすればSOCの向上を期することができるのか明確になってきた昨今ですので、そろそろ臨床応用を検討していかねばと思います。
このくらいまでスコアがあれば問題ない、逆にこのくらいまで低いと問題がある、というような絶対的な得点基準を出せると良いのですが。。。問題は、何に問題が出てくるのかという部分であろうかと思います。うつ病心身症の発症とか、そういった疾患発生のスクリーニングツールであれば他には山ほどあるはずです。SOCはもちろん精神疾患だけでなくがんや生活習慣病の予測力を持つことはわかっているのですが、そこではなくて、おそらくは適応とか、well-beingとかQOLといったものの予測であろうかと思います。とはいえ疾患の発生に関する部分も見ておく必要があると思いますが。。適応やwell-being自体があいまいな概念になっていることから難しいかもしれませんが、何かうまくできないか、考えていく必要があります。