山崎研究室とSOC研(2)SOC研の今後

 SOC研究会という研究会が私が院生でいたときから月に1度、最近は2月に1度行われていました。当初は私と、もう一人同期の住川陽子さんの修士論文がSOCを扱った研究でその2つの研究をブラッシュアップしていくために、研究を報告したり文献を報告したりする会でした。山崎先生のお部屋で、住川さんと私と、あとはM1の方や翌年から修士課程を希望している方が来たり来なかったりで4人くらいが参加のこじんまりしたものでした。山崎研究室ではほぼ初のSOCを扱った研究では国際水準の研究にしていこうと山崎先生が大変に力を注いでくださって、中山先生の指導もかなりあったのですが、何とか修士論文を仕上げることができました。

 翌年からSOC研究ネットワークという、メーリングリストなのですが、研究について情報交換しあうゆるいつながりを発足することととなり、山崎研究室で行われるSOCを扱った研究の支援と、ネットワーク参加者の定例研究会としての位置づけで、やや規模を大きくして発足しました。それから山崎研究室ではSOCを扱った研究は量産され、また、SOC研究を行おうとしている研究者も全国に徐々に広がりを見せ、研究会に参加する方も流動的ではあるのですが、増えてきまして外部の方も多く参加する研究会になりました。

 運営が負担になり余計なエネルギーを注がなくてよいよう有料化するつもりはなくて、自主的な集合というスタンスは貫きながら細々と続けていくような形になりました。研究会が主体となってお金をとって何か事業を行うのでなく、純粋にSOC研究について、参加者同士で気軽に議論しあうような、そのようなアカデミックな雰囲気で続けておりました。
 このSOC研も世話人は健康社会学の院生が行っていたり、場所も旧保健社会学図書室という部屋で行っていたりと、東大の健康社会学にかなり依存した形で運営されていましたが、健康社会学の終焉に伴い、運営が危ぶまれていました。ただ、現在の参加者の先生方のご協力と、山崎先生の異動先の会議室もつかえることがわかり、何とか4月以降も研究会の継続ができそう、ということになりました。
 健康社会学教室では、こうした自主研究会がいくつかあって、そこでは気軽に話題提供が行われ(修士論文生のテーマが中心でしたが)、気軽に博士課程の院生やOBや山崎先生を交えてアカデミックな議論を誰にも気兼ねなく行なえる機会と雰囲気があふれていたのですが、研究室の終了に伴って、そういった機会がなくなっていくのかなあとも思いながらも、少なくともSOC研究会では、そういった部分を継承して続けていければと思っています。もちろん自分の研究も進めないといけませんが。