看護研究学会交流集会

8月22日に岡山で行われた看護研究学会で、看護研究とSOCという題名の交流集会があり、行ってきました。大阪のミニシンポジウムの直後で、そのまま岡山入りをした形です。
看護研究学会は、かつて卒業研究でテーマにしていた尿路感染予防のための科学的根拠に基づいたケア方法に関する研究で、レビュー論文を掲載していただいた縁で過去10年ほど会員になっていますが、発表したことは一度もなく、大会に参加したのは、これで2度目です。。
当時の指導教官だった金沢大学の泉先生や現在大阪大学にいらっしゃる牧本先生にもお会いできたし、共同で研究をしていた現在はナーシングホーム気の里の管理者をしている山田正己君ともお会いでき、大変に有意義な時間を過ごせました。夜は聖路加大の中山先生と、聖隷クリストファー大の藤井先生とお酒を飲みながら有意義な看護界に関するディスカッション?を繰り広げておりました。

話を元に戻して、看護領域でのSOCに関する研究はAntonovsky自身が非常に期待していましたし、私自身も、看護が持つ機能そのものとSOCの機能そのものがシンクロする部分もあり、健康生成モデルは看護理論にも通じる可能性があるのではないかとも思っていました。
ただ、実際に報告を聞いていて、公衆衛生学会や健康教育学会での報告を聞いているような錯覚に陥ってしまいました。看護分野での先行研究事例が少ないので、どのような観点で、目的で、研究を進めていけばよいのか、非常にみなさんが困惑しているようにも見えました。
SOCが大事、と言うのは漠然と良く分かるのでけれど、どう扱ってよいのか、どうあればよいのか、そのような当たりで壁に突き当たっているようにも見えました。
そして、看護ならではのSOCを扱った研究、というものを積み重ねていかねばならないのだなあとつくづく思いました。そして、そのあたりについて、もっと議論する機会があると良いと思いました。
ただ、自分自身看護とは離れたポジションに居て、データも健康な市民や高校生の対象のモノを扱っていて、示唆としては、もちろんヘルスプロモーションにつながるような内容になるわけで、患者や看護ケアに示唆を与えるような研究にはならない状況です。
そうした、患者とケア扱った研究を今後は是非してみたいとつくづく思いました。

写真は合間に見てきた倉敷です。